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札幌本部

2021.12.23

新奨学金制度に全国1割弱の467人採択

【採択された学生の代表が参加して行われた授与式=12月21日、北海道大学フード&メディカルイノベーション国際拠点・フューチャーホール(北海道大学広報課提供)】

 博士後期課程学生の研究を奨学金等で支援する「北海道大学DX(デジタルトランスフォーメーション)博士人材フェローシップ」プログラムに、全学で467人が採択され、12月21日に授与式が行われました。全国で募集された奨学金制度ですが、採択者数は全国の1割弱を北大が占めたことになります。

 制度は、様々な学問分野を融合させるために必要とされるDXを理解できる人材、データやIT・ICT技術を駆使して課題を抽出・解決し、地域課題解決に貢献できる人材を育成するため、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)によって本年度に創設されました。今後、少なくとも数年は継続する見通しです。

 生活費確保のために余儀なくされている研究活動の制限を少しでも軽減し、各分野の研究に注力してもらおうという趣旨で、採択された学生には、生活費180万円、研究費40万円などが支給されます。また、特に挑戦的・分野融合的な研究には別途研究費が支給されます。

 全国40の大学、約5400人が対象で、道内で採択された大学は北海道大学のみです。学内からは多数の応募があり、選考採択されました。北大の採択人数は全国でも4番目に多く、全国で採択された学生の約9%を占めました。

 「就職先が心配」「生活費の余裕がない」といった理由から、博士後期課程への進学者数、進学率はいずれも減少傾向にあり、日本の科学技術の発展にブレーキがかかっているのでは、と心配されています。このプログラムを通じて、博士課程進学者数減少に歯止めがかかることも期待されています。

 授与式は北海道大学フード&メディカルイノベーション国際拠点にて行われ、採択された学生の代表2人が謝辞を述べました。寳金清博総長は「制度は北大が取り組む大学院改革の一環。思う存分研究して、世界に伍する研究大学“北大”をつくっていただきたい」と激励しました。

 授与式の様子はオンラインで配信が行われ、録画が以下に掲載されています。

(さっぽろ農学校リポーター・林芳弘=D2=)