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札幌本部

2022.06.23

対面式での北大祭3年ぶりに開催

2022年6月3日から5日にかけて、第64回北大祭が、北海道大学の札幌キャンパスで開催されました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響から、一昨年は中止、昨年はオンライン開催となり、対面形式での北大祭は行われていませんでした。しかし、今年は大学の課外活動の規制が緩和されたことを受け、充分な感染対策をしたうえで、飲食提供やライブなどが可能な対面形式での北大祭が3年ぶりに開催されました。

これまでと大きく変わったのは以下の点です

・マスク着用など感染対策の徹底

・入構を事前予約制とし、滞在可能時間を3時間以内とすることにより、来場者を常時3000人以下に制限(参加者は滞在可能時間が印字されたリストバントを付け、リストバンドを提示した来場者のみ模擬店での購買が可能)

・食べ歩きは禁止とし、飲食は感染対策を施した指定のイートインスペースでのみ可能

また、例年と同様に飲酒は禁止となりました

【北大祭当日のメインストリートに並ぶ模擬店などのテント。赤い矢印がイートインスペース】

北大祭は、それぞれの学部ごとに企画運営される10の各祭で構成されています。このうち最南端のエリアで開催される農学祭には、次の9つの団体が販売や展示を行いました。

・資源応生(生物資源科学科と応用生命科学科2年の有志)-たいやき、豚汁、鈴カステラ、たませんの販売

・農林畜産省(農業経済学科と森林科学科と畜産科学科2年の有志)-チョコバナナの販売

・生物機能化学科―行者にんにく入りの餃子の販売

・林産製造学研究室-きのこご飯、きのこ汁、干し椎茸の販売

・応用食品科学研究室―手作りソーセージを使用したホットドッグの販売

・北大ブルーグラス研究会―ライブとドリンクの販売

・北大ヒグマ研究グループ―焼串と鹿の角販売

・農学部いけ花同好会―いけ花の展示

・社会と環境を考えるサークル SEED-ロシアによるウクライナ侵攻を取り上げた展示

応用食品科学研究室による企画の中心となったメンバーの一人、同研究室所属の山之内海映さん(農学院農学専攻修士課程2年、畜産科学科卒)にお話を伺いました。

【北大祭最終日、ホットドッグ完売後に畜産科学科の同級生と記念写真に収まる山之内さん(右から2人目)=2022年6月5日、教養棟前】

―出店を決めたきっかけは?-

「コロナ禍で研究室の学生同士の交流が減っていたので、みんなで何か1つのことに楽しく取り組むことで、留学生や新しくメンバーとなった学生にとっても居心地のいい研究室になればいいなと思ったのです」

―自家製ソーセージを利用したホットドッグの販売を選択したのは?-

「北大祭には北大生以外にも一般のお客さんが多数いらっしゃいます。乳や肉を研究する私たちの研究室が手作りソーセージの店を出店することで、他のお祭りでは経験できない、北大らしさを味わってもらえると考えたからです。製造する施設や技術がある恵まれた環境だからこそできた企画であり、ご協力いただいたアグリフードセンターの職員のお二人にはとても感謝しています」

【ソーセージ製造を行った、構内にある「アグリフードセンター」。普段は食肉・食肉製品、乳・乳製品および農産物の加工の実習などを行っている】

―今年、何か困ったことや難しかったことなどはありましたか?-

「予約制による人数制限や、イートインスペースでの飲食になったことで、どれだけ売れるか想定できなかったことです。そのためイートインスペースの数や、お客さんの滞在時間から逆算して、ホットドッグの販売本数を決めました。また、3年前までの北大祭を経験しているメンバーが多くなかったため、大学祭の全体像を把握できる人が少なかったことも、難しいポイントでした」

【販売用のソーセージを手作りする学生(アグリフードセンター)】

―ホットドッグの評判はどうでしたか?-

「好評で、製造した約900本は、販売3日目の昼までにすべて完売しました。食べた後に戻ってきて『美味しかった』と声をかけて下さる方や、2回以上食べに来てくださった方もいて、とてもうれしかったです」

―北大祭当日の雰囲気はどうでしたか?-

「ソーセージの作り方についての看板を店頭に設置したのですが、一般のお客さんからも作り方や普段の実習についてなど様々な質問をされました。普段は発信する機会があまりない研究の内容や畜産科学科の学生について一般の方に興味を持っていただけたことは、非常に良かったと思います」

【手作りソーセージの製造手順を紹介した看板】

―出店してよかったことは?-

「研究室の学生同士の仲が深まったたこと、良い気分転換になったことです。北大祭の準備や当日に、普段研究ではあまり関わることのないメンバーとも関わる機会が多くありました。学祭以降は、以前に比べて実験室や学生部屋で学年や研究グループに関わらず会話する姿を見ることが増えた気がしています。また、これまで約3年間課外活動やイベントもなく悶々とした日々が続いていましたが、今回の学祭の参加は今後の研究や学業の励みになる良いリフレッシュにもなったと思います。開催してくださった実行委員会、関係者の皆様に感謝申し上げます」

【「自家製ソーセージのホットドッグ」と銘打った応用食品科学研究室の販売テント】

(さっぽろ農学校リポーター・林芳弘=D3、写真も)

【応用食品科学研究室の写真は山之内さんより提供】

北大祭公式ホームページ

https://hokudaisai.com/

北大祭についての大学プレス

https://www.hokudai.ac.jp/news/2022/05/post-1053.html